ウクライナでは戦時下でも映画祭が開催されています。
その中の映画祭オニコフィルムアワードで『Life work of Akira Kurosawa 』40分版が
ベストドキュメンタリー映画賞を受賞しました。
黒澤明監督の『乱』は反戦を訴える映画だと解説したのが高く評価された理由でしょうか?
それとも、黒澤監督の優しさにスポットを当てたのが良かったのでしょうか?





このビデオテープの収録映像の著作権は撮影者であるカメラマンと私が持っております。
カメラマンは事情があって私に権利譲渡致しました。
黒澤プロは1円も出資していません。デジタル化も私が私費で行いました。
黒澤プロは著作権を主張しないとの書面ももらっています。
ただ遺族の権利があるので、一般公開前に観て頂いております。
当時の黒澤エンタープライズ社長の手記にもこの記録が黒澤プロダクションに許可を得た自主映画であったと書いてあります。
新潮新書『黒澤明に聞いたこと』川村蘭太著
今夏には撮影したビデオテープのすべてを国立映画アーカイブに寄贈して一般に広く開放致します。
しかし私河村がデジタル化したデータは今回同様今後も自由に使えます。
黒澤監督が映っているものの著作権は全て黒澤プロにあるという誤った認識が、一般に広まっています。
映画の著作物は実際に撮影、制作した創作者である著作者の物でございます。


かわむら みつひこ 1961年愛媛県生まれ。1985年関西学院大学法学部卒業と同時に上京。フリーランス演出としてTV、映画、70ミリドキュメンタリー映画製作に従事。
19歳の時、黒澤明監督作品『椿三十郎』を観て強い衝撃を受けて、映画監督を志すことを決意。
関学在学中に主演した8ミリ映画『きつねがはら』『レーンでキッス!』、監督した8ミリ映画『これでもまだ君は彼女が好きか』が関係者の目に留まり、
4年生の時に黒澤明監督『乱』メイキングビデオ取材班に採用された。
黒澤プロダクションとヘラルドエースに独占取材を許されて、1984年7月1日に、黒澤組に合流。